NK細胞療法とは
免疫細胞のNK細胞は、正常細胞である自己を認識し、それ以外を非自己(がん細胞)として攻撃する細胞です。
免疫細胞BAK療法に使用するNK細胞と同じ細胞です。
NK細胞は培養することが難しい細胞で、独自の培養技術を開発した事で、従来よりも純度の高いNK細胞製剤を調製する事が可能になりました。
弊社のNK細胞療法は、培養工程でNK細胞の特徴を踏まえた工夫を取り入れることで、機能を発揮させることを可能としています。
CTLとNK細胞の違い
がん細胞は分裂を続けて発達する段階で、高頻度でMHC分子(HLA-Ⅰ)またはがん抗原の提示を失うことが知られており、両者を同時に認識して攻撃するCTLでは攻撃力が低下する場合があります。しかし、NK細胞はHLA-Ⅰやがん抗原の提示に関係なく、がん細胞を攻撃することができ、免疫細胞療法に理想的な細胞であると考えられます。
NK細胞は正常細胞を認識し、それ以外の異常な細胞、つまりがん細胞を攻撃します。さらに、NK細胞はがん細胞等の異常細胞に発現されるMIC A/B分子をNKG2D分子で認識して攻撃をします。
HLA-Ⅰに依存せずにがん細胞を認識・攻撃するため、進行がんに対しても治療効果が高いのです。
NK細胞療法の特色
- NK細胞は、血液中に存在するリンパ球の約5~20%しか含まれていません。
この少数のNK細胞だけでは、癌細胞を攻撃するのに十分な純度と量に培養・増殖することは困難でしたが、弊社で開発した培養技術によって、高い純度のNK細胞数を可能としました。 - がん細胞は分裂を続けて発達する段階で、高頻度でMHC分子(HLA-Ⅰ)または、がん抗原の提示を失うことが知られています。
両者を同時に認識して攻撃する細胞傷害性T細胞(CTL)では攻撃力が低下する場合があります。
しかし、NK細胞はHLA-Ⅰやがん抗原の提示に関係なく、がん細胞を攻撃することができるため、免疫細胞療法に理想的な細胞であると考えられます。 - がん治療を目的とした様々な抗体医薬品が開発されています。
抗体が、がん細胞に結合すると、その抗体のFcレセプターにNK細胞が呼び寄せられ、がん細胞を傷害します。
この抗体依存性細胞傷害(ADCC)活性の作用機序によって、NK細胞によるがん細胞の攻撃力をさらに高める効果が期待されます。