CTC検査

CTC検査とは

がんは、血管新生により血液から栄養分を確保します。がんの成長が進むとがん細胞はCTC(Circulating Tumor Cell)として新生した血管を通って血液中に流れ出します。
CTCを検査することで、画像検査では確認できない微細がんの超早期発見が可能となることが期待されています。
臨床的な有用性として、従来の診断法に比べてはるかに早く、簡便な方法で治療効果の評価ができ、CTC検査とCTスキャンなどの画像診断法との併用で、より正確な病態把握の情報が得られることが期待されます。

CTC検査の応用報告(フランスのパスツール病院を中心とする共同研究)
(Marius Ilie他:PLOS ONE, October 2014, Volume 9, Issue 10, e111597)
肺がん発症リスクのある慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者168名と非患者77名(この内、喫煙者42名、非喫煙健常者35名)に対して、CTC検査を実施し、COPD患者のうち約3%でCTCが検出されましたが、その全てにCTスキャンをしても、肺結節は見つかりませんでした。
ところが、その後の経過観察では、1~4年(平均3.2年) のうちにCTスキャンで、全員に肺結節が発見され、即、手術により1.4~2.0cmサイズの腫瘍結節が摘出されました。
それらの術後12ヶ月まで、腫瘍の再発およびCTC検出は無かったとのことです。
一方、非COPD患者の喫煙者と非喫煙健常者では、いずれもCTCは検出されず、5年後のCTスキャンでも、それらの被験者に肺結節の検出はありませんでした。
この結果は、CTC検査ががん早期発見の「番人」の役割を果たす可能性を示唆しています。

CTC検査手法の比較

より高感度の検査手法の開発

米国Celsee社のPriya Gogoiらは 、ジョンズ・ホプキンス医科大学などとの共同研究により、新たなCTC検査法を開発し、従来法との比較結果を報告しています。
(PLOS ONE, January25, 2016, Volume 11, Issue 1, e0147400)

転移性前立腺がん患者18人を対象にして、Celsee社が開発した微小流路デバイス法(Microfluidic Chip)と、米国FDAによって、予後の検査法としての認定を得ているCellSearch法によるCTCカウント数を比較し、右図の結果を得ました。
なお、この時の測定に用いた血液量は、前者が2ml、後者が7.5mlであったので、図では、同一血液量に換算して示しています。
18名の被験者に対し、CellSearch法では、61%のCTC捕捉率ですが、新規開発した微小流路デバイス法では、94%(一例のみ、非検出)という捕捉率を得ており、きわめて、高感度であることが示されました。

微小流路デバイス法(Microfluidic Chip)原理

1枚のマニホールドの上にMicrofluidic Chipを重ね、血液を流します。
Microfluidic Chip にある56,320個のtrapping chamberに細胞を捕捉します。
これまで2mlの血液を使用してまいりましたが4mlまで使用することができるようになり圧倒的な検出感度が可能となりました。

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